2017年シーズン開幕!ツアーダウンアンダー予想! 【サイクルロードレース】
今更ながら明けましておめでとうございます。
新年明けて初めての更新となりますが今回の記事の題材はズバリ…
ツアーダウンアンダーです!
ツアーダウンアンダーとは
日本やヨーロッパが寒さに凍える中、真夏のオーストラリアでサイクルロードレースシーズンは開幕します。
シーズン初戦。そしてワールドツアーレースということもあって毎年名だたる選手が参加しオーストラリアを大いに沸かせるのがこのツアーダウンアンダーという訳です。
各コースのコースプロフィール
第1ステージ
序盤から後半まで細かいアップダウンが続きますがラストはやはりスプリントになるでしょう。
ピュアスプリンター達は細かいアップダウンでいかに消耗を抑えるかが勝負のキモとなりそうです。
逆にサガンのような登れるスプリンター達には若干有利なコースな感じがしますね。
個人的にはサガンに期待です。
第2ステージ
細かいアップダウンの後の上りゴール。
ゴール勝負はおそらくパンチャー及び登れるスプリンターのぶつかり合いとなりそうです。
有力選手としてはウリッシなどの 強力なパンチャーなどが挙げられますが個人的にはやはりサガン推しです。
2016ツール第2ステージのような上りスプリントが炸裂すればサガンに勝る者はいないでしょう。
第3ステージ
またまた細かいアップダウンが続くステージ。
しかし第2ステージとは違いゴールは平坦。なのですがやはりスプリント勝負になると思います。
スプリントのメンバーとしては第2ステージと同じような登れる選手達でのスプリントになるでしょう。となるとサガン推しの僕はやはりサガンに期待してしまいます。
ただ、それまでの上りが前日よりかは厳しいのでサイモンゲランズのような選手が勝つ可能性も高いと思われます。
第4ステージ
この日もまたアップダウンの後のスプリントになりそうです。
となるとやはり筆者はサガンが大好きなのでサガンを推さざるを得ません。
しかし正直に考えるとゲランズやウリッシのような強力なパンチャーが勝つ可能性が高いと思われます。
第5ステージ
第5ステージはツアーダウンアンダーのクイーンステージ。
総合争いの大一番。ウィランガヒルでのステージです。
このステージではこれまで3年連続リッチーポートが勝っています。
昨年に見せたような爆発的な登坂力を発揮すればやはり今年も勝つのはリッチーポートなのではないのでしょうか。
対抗馬としては密かにルイスメインチェスやハリルソンパンタノの期待を寄せています。
根拠はないですが。
第6ステージ
最終ステージの第6ステージは平坦でここではピュアスプリンター達が活躍するでしょう。
となると2016世界選手権でカヴェンディッシュを下し、ピュアスプリンターにも十分勝てることを証明したサガンが優勝候補でしょう。
正直に予想するとするならばカレブイワンに期待です。
ただ、それでもやっぱりサガンに勝ってほしいです。
以上。ツアーダウンアンダーのコースプロフィールでした。
そして、総合優勝者の予想ですがズバリ…
リッチーポートです!
3年連続クイーンステージを制しているのにもかかわらず未だ総合優勝どころかリーダージャージ着用経験のない選手ですが十分総合で勝てる選手ではあるでしょう。
今年もウィランガヒルで勝って尚且つ今年は総合優勝も得ることが出来るだろうと筆者は予想します。
(正直にいうと現在第3ステージが終了したのですがその時点でポートが総合首位に立っているのでそう予想しましたw)
以上、TDU予想でした。
ロードレースの情報を集めるのに便利なサイトを紹介してみます。 【サイクルロードレース】
サイクルロードレースは日本ではまだまだマイナースポーツです。
故に選手やレースの情報も入ってきにくいのですが今回はそんな悩みを払拭する便利なサイトを紹介しようと思います。
とにかくこのサイトが便利なんです。
というのもレースのリザルトは勿論のこと選手個人のデータも事細かに記録されています。
そしてなにより凄いのがほぼ全レース、全選手のデータが載っていることなんです!
増田選手を例に見てみましょう
上の写真を見ても分かる通りデータ量がすごい!
まずRiderの欄には選手の生年月日、国籍が記載されていてその上今までのリザルトを統計してどの分野が得意なのかグラフにして表記されているのです。
サイクルロードレースファン兼中二病である筆者にとってはこのようなパラメーター的なものは大好物です。
そしてTeamの欄には過去に所属してきたチームとそのチームのカテゴリが載っています。
その右のTop Resultsの欄にはそのままなんですがその選手が残してきたリザルトの中で優秀なものを載せています。
これでけでは終わりません。
カーソルを下にスクロールしてみると…
なんとその選手が走ってきた全レースのリザルト及び獲得したUCIポイントが表示されるのです!
さすがにJ Pro Tourまでは載ってませんがにしてもこれはすごい!
そして右下には小さくトータルの走行距離とレース日数が表示されています。
(余談ですが今年の増田選手のリザルトはやはり日本人の中ではトップクラスですね。)
勿論2016年に限らず過去のレースのリザルトも見れます。
ですので、その選手の過去のレースのリザルトを眺めたりも出来るのです。
これが結構楽しいんですよね。
いろいろな発見があったりとかして「あの時のあのレースでこの選手8位入賞してたのか。」みたいな。
結構昔のリザルトも残っていてなんならエディメルクスのリザルトも残ってました。
なぜかツールドフランスが二回あったりとかして所々抜けてるところはありますがそれでも一応残っています。
ていうかやはりこの人の実績はすごいですね…
個人データだけでなくチームデータも豊富
個人データに限らずチームデータも豊富で、
そのチームに在籍している全選手の名前や年齢、獲得したUCIポイントなんかも見れます。
チームの勝利も見れるし、↓のように各個人の分析データなどもあります。
そしてこれは勿論今年に限らず、過去のシーズンのデータも閲覧可能です。
まとめ
今回紹介した機能以外にもたくさんの機能があるのですがそれを紹介しようとするととてつもなく長い記事になりそうなので今回はこのくらいにしておきます。
しかしながら本当にたくさんの機能があるのでこのサイトを閲覧された際にはいろいろ触ってみるのも面白いと思いますよ。
海外の有名チームや有名選手、有名レースだけでなく日本の選手やレースなども載っているのもありがたいです。
ロードレースファンの方は是非とも一度 Pro Cycling Stats見て見てください。
めっちゃ面白いですよ。
それでは。
オリカのYouTubeチャンネルが面白いので紹介してみます。
タイトルの通りなのですが、オリカのYouTubeチャンネルがとにかく面白いのです。
その内容とはレース前後のチームバスの様子やレース中のチームカーの様子などを捉えていて、普段見れることのないレースの裏側や選手のレースとは違った一面が観れます。
監督から選手へ無線で指示を出したりする場面では、半ば暴言かのような指示をだしたりしているシーンもあってなかなか面白いですよ。もちろん全て英語なので理解するのには苦労しますが。
ということで今回は勝手に、個人的に面白かったオリカのチャンネルの動画を紹介していこうと思います。
ブエルタアエスパーニャ第20ステージ
知っている人は知っていると思いますが、このステージは総合4だったチャベスが総合3位に順位を上げるステージです。
チームが一丸となって全員でチャベスを総合3位に上げようとしている様が素晴らしかったです。
特に序盤に逃げ集団に加わり、後半は集団からアタックしたチャベスと引き倒したダミアン・ハウソンの走りは圧巻でしたし、最後の峠を1人で登って行くチャベスもチームメイトのアシストを無駄にしまいというような走りで、まさにチーム全員で獲得した総合3位なのだと改めて感じさせられます。
この大会はマシューヘイマンという平凡なアシスト選手が38歳にして、キャリア最大のタイトルを獲得するレースです。
正直これはチームとかあまり関係なく、ただヘイマンが凄かったです。
なんならレースの前はヘイマンの話などほとんど出ずに、ファンたちはサムベリューなどのヘイマン以外の選手たちの名前を出してましたしね。
それ故に、ゴール後のヘイマンの喜びようとチームカーの雰囲気。チームメイト達の歓喜の表情は凄まじかったです。
Focus!!(おまけ)
これは完全におまけとなるのですが、日本を代表するライダーである別府史之選手がオリカにいた時期の動画です。
Focus!!!!!!
今回はこれくらいにしときましょうか。
オリカのチャンネルには他にもいろいろ面白い動画があるのでオリカファンに限らず、ロードレースファンは一度見て観てはいかがでしょう。
特にチームの誰かが勝利したレースの動画なんかを観ていると微笑ましくなります。
よほど病んでいない限り、人が努力の末得た喜びというものは見る人もある程度朗らかにしてくれますからね。
それでは。
アシストが弱くてもクリス・フルームは勝てるのだろうか 【サイクルロードレース】
現役最強ライダーの1人であるクリス・フルーム。
ツールドフランスを3度制し、来年のツールの総合優勝最有力選手でもあるだろう。
しかしそんなフルームに対して、アシストが強いからだとの声もある。
ということで今回は僕なりにフルームのアシストが弱くてもフルームは勝てるのかということを考察してみました。
フルームがツールで勝つまでの流れ
まず最初に、過去に3度フルームがツールで勝った時の大筋を振り返ろう。
フルームの最大の武器はそのオールラウンド力にある。
アシストに守られ続け、山岳ではタイム差をつけたいステージだとアシストにガンガン集団を引かせて集団をボロボロにした後にフルーム本人がアタック。
タイム差を守りたいステージではアタックが乱発されないようなペースでアシストに引かせる。
それでも他チームのエース格が本気でアタックを始めてきたらフルーム本人がチェック。
そしてタイムトライアルではオールラウンド力を最大限発揮し、他の総合勢との差を広げる。
タイムトライアルでステージ優勝することもしばしば。
そのまま総合優勝に至る。
アシストが弱くてもフルームは勝てるのか
では本題に入ろう。
上記の通り、圧倒的な力でフルームは総合優勝を獲得していくが「鉄壁のアシスト陣」がいなくてもフルームは勝てるのだろうか?
先に結論を言ってしまうが、僕は勝てると思う。
というのも、フルームの最大の武器はもちろん「鉄壁のアシスト陣」だと思うがそれ以上にフルーム個人の能力が突出しすぎているように感じるのだ。
山岳での圧倒的な強さ。タイムトライアルでの他の総合勢との圧倒的なタイム差。今年のツールで見せた驚異のダウンヒル。
どれをとっても弱点がないように思う。
ただ、キンタナを含めフルーム以外の総合勢がフルームに対して勝る。
もしくは勝っているかもしれない部分が二つあるように僕は思っている。
フルームの弱点とは?
フルームの一つ目の弱点とは、ズバリ激坂の登坂力にあると考えられる。
今年のブエルタを見た方ならすでに結果は知っているだろうが、ご存知の通り今年のブエルタはキンタナがフルームに勝っている。
ブエルタはツールよりも激坂が多い。
ブエルタでは激坂でキンタナやチャベス、コンタドール達から遅れる場面が度々見れた。
フルーム得意のペース走法で遅れたかと思えばいつの間にか追いついてきていることもあったが追い付けずにそのままタイム差を奪われてしまうこともあった。
激坂でならキンタナはフルームに勝てるのだ。
そして、二つ目の弱点とは世間の目だ。
単純な話かもしれないがフルームはフランス人からあまり好かれてはいない。
勿論全員がアンチフルームでフルームを好きな人は1人もいないだろうとまでは言わないが、実際フルームは嫌われてしまっているのだ。
そしてフランス人というのは観客だけでは無い。
無論、レース運営側にもフランス人はいる。つまりはコースに影響が出るということなのだ。
先日ツールドフランス2017のコースが発表された。
今年に比べ、タイムトライアルの距離が短くなり激坂の頻度が増えてるのだ。
つまりはフルームの得意分野が発揮される舞台を減らし、フルームの苦手な舞台を増やしたと捉えることも出来る。
さすがに考えすぎかもしれないが来年のツールは今年よりかは厳しいことになるだろう。
結局フルームは勝てるの?
大分、話がずれたが結局はどうなのかというところだ。
先ほども記述した通りフルームはアシストが弱くなっても勝てると思う。
しかし当然ながらかなり厳しいものになるだろう。
仮に来年のツールを舞台とするならば、
数少ないタイムトライアルで全力でタイム差を稼ぎ、激坂で必死に食らいつき、山岳では飛ぶようなアタックを見せ、アタックを凌ぎ、ライバル達とデットヒートを繰り広げる。
そんなフルームが見れるのではないだろうか。
僕はフルームも好きだし、チームスカイも好きだ。
スカイの戦い方も好きだし、なんならピナレロも好きだ。
ただ、レースを楽しむ人からすれば今年のツールの総合争いは物足りなかったと言っていいだろう。
朗報と言ってはいいのか分からないが来年からツールは8人出場になるらしい。
つまりはアシストの枚数が減るのだ。
ということは当然スカイのアシストも減り、鉄壁のアシストが崩壊する可能性は高くなる。
そうなればもっと面白いツールになるのでは無いだろうか。
選手が苦しむのを見て、観客は歓喜する。
おかしな話だと思うがもし上記のように孤軍奮闘するフルームが見れたら僕は大いに熱狂するだろう。
来年のツールもフルームが勝って欲しい。でもちょっとだけピンチにもなってほしい(笑)
2016年12月にして既に来年のツールが楽しみだ。
それでは。
個人的に注目している若い選手達 【日本人編】 【サイクルロードレース】
前回、前々回と個人的に注目しているクライマー、そしてスプリンターを紹介してきたが今回はいよいよ日本人編となる。
ということで早速個人的に注目している日本人選手を紹介して行こう。
ちなみに前回、前々回の記事は↓のリンクからどうぞ。
小野寺玲(日本・宇都宮ブリッツェン)
小野寺選手は1995年生まれ21歳の選手である。
スプリンターよりの脚質を持った小野寺選手は今季J Pro Tourの奈良クリテリウムで勝利。
J Pro TourのU23以下の選手で一番ポイントを稼いだ選手に与えられるピュアホワイトジャージを獲得した選手でもあり、ジャパンカップクリテリウムでは並み居るスプリンターに混じり6位入賞を果たした。
また、若手の登竜門と言われるツールドラブニールに出場。日本からは5名出場したがその中で唯一完走した選手でもある。
もともと宇都宮ブリッツェンの下部組織であるブラウブリッツェン出身の選手であり、高校時代からJ Pro Tourの選手になることを志していたそうでその頃から実業団レースには出場していたそうだ。
今年から宇都宮ブリッツェンに加入しチームの一員として走っている。
まだ21歳と若く、上りで大崩れすることもないので上れるスプリンターとして将来活躍してくれるかもしれない。
来期もブリッツェンで、J Pro Tourで活躍を見せてくれるだろう。
2015年7位、2016年6位とジャパンカップクリテリウムでは年々順位を上げてきているので来年のジャパンカップクリテでは是非とも表彰台に上がって欲しい。
小林海(日本・NIPPO-VINIFANTINI)
小林選手は1994年生まれ22歳の選手である。
日本人の母とスペイン人の父をもつ小林海選手。フルネームは小林フェルナンデス海と言うらしい。ちなみに「海」の読み方は「まりの」なので間違えないようにしよう。
U23の日本選手権でITTとロードの二冠を果たした小林選手。
8月からは研修生としてプロコンチネンタルチームであるNIPPOに同行し、来期からはNIPPOに完全移籍するらしい。
正直なところNIPPOに所属している日本人選手はスポンサーの力で所属している選手が多いと思っている。
小林選手にはU23日本選手権二冠ライダーとしてスポンサーの力ではなく実力でプロコンに所属してしていると言われるような走りを来期には見せて欲しい。
上りに強い脚質で惜しくもラブニールは完走ならなかったが来期は1クラスや2クラス、HCクラスのレースに出場する機会が増えるのでそこで結果を残してもらいたい。
雨澤毅明(日本・宇都宮ブリッツェン)
雨澤選手は1995年生まれ21歳の選手である。
小野寺選手と同じくブラウブリッツェン出身の雨澤選手。
脚質はクライマーで今年のジャパンカップでは27位(U23の選手の中では3位)
J Pro Tour東日本ロードクラシック南魚沼大会では強豪外国人選手に混じり3位。
みやだ高原ヒルクライムでも4位と21歳にして国内ではトップレベルの登坂力を誇る。
一月に行われたU23アジア選手権では6位に入るなど国内だけではなくアジアでも通用する実力の持ち主だ。
宇都宮ブリッツェンの中でもエースクラスの力を持っていて、サブエース、セカンドエースとして走る機会も近々増えてもおかしくはない。
将来的には日本を代表するヒルクライマーになる素質を秘めているだろう。
まずはヒルクライムで1勝を目指して頑張ってもらいたい。
石上優大(日本・EQADS )
石上選手は1997年生まれ19歳の選手である。
脚質はクライマーで現在はヨーロッパを中心に浅田さん率いる若手選手育成チームのEQADSで活動 している。
リザルト場では目立った成績は少なくUCIレースで一番上位のリザルトは2014年ジュニアアジア選手権での7位。
今季はツールドラブニールに参戦したものの完走は果たせなかった。
その後のジャパンカップでは31位となりこれはU23選手の中では4位となる。
正直今の所目立った結果は残せていない。
しかし、僕が思うにこうして若いうちから海外を拠点として活動することに意味があるのだと思う。
仮に石上選手がJ Pro Tourを走るとなればきっとトップクラスの結果を出せるだろう。ただそれを選ぶより海外で活動することを石上選手は選んだ。
まだ彼は19歳だ。今後彼が経験を積み実力をつけ、ヨーロッパという厳しい舞台で活躍してくれることを期待しよう。
ここからは余談になるが、今回紹介させて頂いた選手たちは全員今年の「ツールドラブニール」という大会に出場した選手である。
U23の大会で若手の登竜門と言われ、この大会で活躍した選手たちは軒並みプロチームに直行していく。
残念ながら環境に適応出来ず体調を崩したりして、5人中1人しか今年は完走できなかった。
ただ、来年もツールドラブニールへの出場は濃厚だと言われている。
だとしたら来年は是非とも今年の雪辱を果たしてもらいたい。幸いと言うべきか、今年出場した選手の大半は来年もU23カテゴリーで走ることが可能だ。
今年の経験を生かして来年は各々の場所で、そしてツールドラブニールで活躍してくれることを楽しみにしていよう。
それでは。
個人的に注目している若い選手達 【スプリンター編】【サイクルロードレース】
前回の記事では個人的に注目している若いクライマーをいくつか紹介しましたが今回はそれのスプリンター編をやろうと思います。
クライマー編をのを見たい方は↓のリンクからどうぞ。
フェルナンド・ガビリア(コロンビア・エティックスフアローズ)
ガビリアは1994年生まれ22歳の選手である。
近年、キンタナやチャベスをはじめとしたクライマーが多く出てきたことから有名になりつつあるコロンビア。そんなコロンビアから今度はスプリンターも出てきた。
ガビリアはキャリアこそ短いもののティレーノ~アドリアティコ区間1勝やツールドフランスの期間中に開催されていたツールドボローニュでも区間2勝とワールドツアーの選手を相手にしても十分戦えている。というかむしろもう勝っている。
もともとトラック競技をしていたらしく、今年のパリツールではロングスパートをかけ集団に捕まる事なく見事1位でフィニッシュした。
エティックスにはマルセルキッテルというエーススプリンターがいるがキッテル不在のレースでは間違いなくエースを務めるだろう。
来期は是非ともビックレースで勝利を収めて欲しい。
ブライアン・コカール(フランス・ディレクトエネルジー)
コカールは1992年生まれの24歳の選手である。
フランス出身、身長169cmの若き小さきスプリンターである。
今年のツールドフランス第4ステージではキッテルと数センチ差のスプリント勝負を見せてくれた。
前を行くキッテルと後ろから大きく体を揺らしどんどん差を詰めてくるコカール。
僅差でゴールインした2人はそのまま写真判定の結果を待つ。
結果はキッテルの勝利。声をあげて喜ぶキッテルとそれとは対照的にコカールはとても沈んだ表情していた。
僕が一番好きなスプリントはどれかと言われれば真っ先に2016年のツール第4ステージと答えるだろう。YouTubeでハイライトも観れるので気になる方は↓のリンクからどうぞ。
コカールは2015年のツールでもシャンゼリゼでもグライペルに迫り2位だった。
後半に伸びをみせるそのスプリントで、来年こそはツールで勝利してくれることを願おう。
カレブ・イワン(オーストラリア・オリカバイクエクスチェンジ)
イワンは1994年生まれ22歳の選手である。
オーストラリアと韓国のハーフであるイワン。
2015年のブエルタ第5ステージではなんとサガンとデゲンコルグを抑えて勝利を手にした。
その他にも2015年のツールドコリアで8ステージ中4ステージ勝利。総合とヤングとポイントの3つのジャージを手にした。
今期もツアーダウンアンダーで早々に2勝。グランツールでの勝利こそなかったもののその他のレースでは確実に上位に来ている選手である。
そのスプリントスタイルは独特でまるで「弱虫ペダル」の御堂筋君のような前傾姿勢になってスプリントをしている。本人曰く空力を意識しているのだとか。
来期も御堂筋君のようなロケットスプリントスタイルで勝利を量産してくれるだろう。
ダニエル・マクレィ(イギリス・フォルテュネオビタルコンセプト)
マクレィは1992年生まれ24歳の選手である。
今年のツールにワイルドカードで出場したフォルテュネオビタルコンセプト。
そのエーススプリンターを務め、ステージ優勝こそならなかったものの4度のステージトップ10入りを果たしている。
特に第6ステージではカベンディッシュ、キッテルに続き3位となった。
カベンディッシュの後ろについて勝利を狙っていたが最後差しきれずカベンディッシュ、キッテルには届かなかった。
しかしながらクリストフやサガン、グライペルなど並み居る強豪スプリンターたちより上位だ。
第6ステージのハイライトは↓のリンクからどうぞ。
来年もフォルテュネオで走るマクレイ。
来期は今年よりもステップアップを狙って是非とも勝利を上げて欲しい。
前回はクライマー、そして今回はスプリンターで注目している若い選手を紹介させてもらったが次回はいよいよ個人的に注目している日本の若い選手達を紹介していこうと思う。
それでは。
個人的に注目している若い選手達 【クライマー編】【サイクルロードレース】
前回の記事で今期で引退する選手をピックアップしましたが、今回は個人的に注目している若い選手達を紹介していこうと思います。
ちなみに前回の記事をまだ読んでない方は↓のリンクからどうぞ。
エステバン・チャベス(コロンビア・オリカバイクエクスチェンジ)
チャベスは1990年生まれ26歳の選手である。
2011年に若手の登竜門と呼ばれるツールドラブニールで総合優勝。
2015年のブエルタでは区間2勝+総合5位というリザルトを残しその頭角を表す。
2016年のジロでは区間1勝し、第19ステージでリーダージャージを手にする。惜しくも第20ステージでリーダージャージを手放す事になるが総合2位。
その後のブエルタでも総合3位。さらにはその後のイル・ロンバルディアでも勝利。
チャベスの成績を見れば分かる事だが、ここ2年の活躍が目覚ましく来年もグランツールでは総合優勝候補の1人になることは間違い無いだろう。
来年はいよいよツールに参戦するとの情報もある。もしそうなれば確実に上位には入ってくるだろう。
タイムトライアルは他の選手に劣るが登坂力に関しては世界トップクラスだ。
イルロンバルディアではラスト4人のスプリントを制し勝利した。このことからクライマー同士でのスプリントならば勝てる力があることを証明したであろう。
タイムトライアルさえ改善すればツールでも十分総合の座を脅かすことは出来るだろう。
また、チャベスはその童顔と時折見せる愛らしい笑顔から女性ファンも多い。
来期は大舞台で今年以上にファンを魅了する走り是非とも見せて欲しい。
ジャック・ヘイグ(オーストラリア・オリカバイクエクスチェンジ)
ヘイグは1993年生まれの23歳の選手である。
2015年のツールドラブニールで総合2位。
それ以外には目立った成績は無いが1クラスや2クラスのレースではエースとして走ることが多いのか、総合上位に進出しているケースが多々みられる。
今年は初めてブエルタに出場し、これがグランツール初出場となった。
脚質はクライマーで、ブエルタ第14ステージではサイモンイェーツをアシストするために前待ち作戦を決行し見事サイモンイェーツを総合上位に進出させる事に成功している。
数年後にはビックレースでもエースを務める事になるのだろうか。
少なくともその才能は秘めている選手の1人だと思うので今後注目していきたいと思う。
タオ・ゲオゲガン・ハート (イギリス・チームスカイ)
ハートは1995年生まれの21歳の選手である。
2016年のツールドラブニールで総合6位。
その他1クラスや2クラスのレースでは少なからず勝利を上げている。
2015年にはスカイに研修生として在籍しジャパンカップにも参加してくれた。
2016年シーズンはコンチネンタルチームで活動し、2017シーズンからはチームスカイに完全に移籍することになる。
スカイの鉄壁のアシスト陣の1人として、そして次世代のエースとしてスカイでは活動をしていくと思われる。
2013年のジュニア版パリルーベではなんと3位にも入っているので、登坂力も持ち合わせ尚且つ石畳も走れるとなれば将来は偉大なグランツールレーサーになるかもしれない。
そんな彼の来期の活躍を楽しみにしつつ、密かにジャパンカップでまた来日してくれることを祈るとしよう。
上記で紹介した選手以外にも2014年ジロ総合7位のウィルコケルデルマン(オランダ・サンウェブジャイアント)や今年のラブニール総合3位のアドリアン・コスタ(アメリカ・Axeon Hagens Berman)など面白い選手はたくさんいる。
また、スプリンターも面白い選手がたくさんいるので次回は【スプリンター編」をやろうと思う。
ちなみに次次回は【日本人編】をやる予定だ。
それでは。